2018年1月18日木曜日

佐藤順子 アートを語る会

現在サロン展示中の佐藤順子さんによるアートを語る会が行われました。
高校生のときから染織に興味を抱き、20代のときに旅先で出会った天然染料に感動したことが今の仕事に結びついています。
あかまんま、たんぽぽ、よもぎなど…優しい色にも関わらず力強さを感じたとのこと。


天然染料でウールを染める中で近年は色々な変化があったそうです。
まずは『染める』色ではなく『染まる』色。
以前は思い描いた色にこだわって染めていましたが、1つの染色に3日かかるという工程で原料となる植物の育つ場所、土壌、色素の量、煮出す水、薪で火を焚く火力等により色は変わってきます。
糸に宿った自然の色を大切に、デザインを考えていきます。


また、以前は1つの植物からできる色を単独で使い作品を作っていた佐藤さん。
今回の展示では2種類の色の糸を使ったものもあります。
より複雑な色味を楽しむことができ、そこには染めるだけではなく織ることで出来る新たな色との接し方が生まれました。


自由な染めの仕事に対して制約が多い機織り。
この正反対の作業が佐藤さんにとって良いバランスとなっています。


色を与えてくれる自然に対する感謝、糸と色との思いがけない出会いから、◯△□ を表現しました。

◯  畏敬
△  邂逅
□  色彩



佐藤順子さんの展示は1月30日(火)までです。
どうぞお運びくださいませ。